看護学生の時にかつらの先生がいた。
女の先生なのだけど「あれはどう見てもかつらだろう」
と、学生の私達の間でときどき話題になった。
とても優しくおっとりした先生だった。
そして、彼女は私たちが4年で卒業する前に亡くなった。
一年生の時からみてもらっていたけど
全然知らなくて、彼女は癌で抗がん剤で治療をしていたから
かつらだったんだ。と、お葬式で思った。
あの人は、妻であり、3人の子供のお母さんであり
闘病しながら学生を教えていた看護の教員だったんだ。
わたしはそんなことにも気づかない
かつらが気になる一人のアホな看護学生だった。
知らなかったこと、自分で思いつかなかったことを
恥じた。
でも、今でも思うのは先生はなぜ言ってくれなかったんだろう。
ということ。
そりゃ、言わない理由なんて山ほど思いつくけど、
私は先生が生きてる時に知りたかった。
アホな学生だったから、いろんなことをだらだらと思い返しては
恥ずかしくなったり、後悔したり、考えなおしたり、納得したりする。
そんな日々。
春は、なぜかいろんなことを思い出してしまう季節。
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